電撃文庫

ストレンジムーン(3) 夢達が眠る宝石箱

「・・・・・・私、もしかして馬鹿にされてる?銃とか少しでも通じそうな相手に見えたかしら・・・・・・ああ、最近ちょっと大人しくしていたから、若い子達は私のこと、知らないのかもね。ほんの少しだけ・・・・・・思い知らせてあげたほうがいい?」 あら…

東池袋ストレイキャッツ

どこかでだれかが笑った気がした。口笛も聞こえてきた。怒鳴り声も、猫の足音も、腐った水音さえも。コンクリートの継ぎ目から、錆びた排水口から、道行く人々のイヤフォンや靴底から。そんなどうしようもなく猥雑でいとおしい現実の夜の中で、僕はミウのギ…

エロマンガ先生(2) 妹と世界で一番面白い小説

「超強敵に、普通にやって、普通に勝つのが、世界で一番かっこいいのよ」 あらすじ 『兄妹の夢』を叶えるため『妹小説(仮)』の出版を目指す俺とエロマンガ先生―和泉紗霧。担当編集を説得するべく、和泉兄妹は協力して企画書を作り始めるが―そこに次々と大騒…

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない

忘れても絶対に思いだせ。しっかりやれよ。未来の僕。 あらすじ 図書館にバニーガールは棲息していない。その常識を覆し、梓川咲太は野生のバニーガールに出会った。しかも彼女はただのバニーではない。咲太の高校の上級生にして、活動休止中の人気タレント…

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン(3)

「金言を授けよう、不眠の輝将。――すべての英雄は過労で死ぬ」 あらすじ より多くの実戦経験を積むため、北域へと遠征することになる帝国騎士イクタたち。 目指すは、カトヴァーナ帝国九百年の歴史において、一度も外敵の侵入を許したことのない大アラファト…

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン(2)

「僕にしたって、彼らにはずいぶんと殺させてきた。かぼちゃに包丁を入れるような手際で人を刺せるようになったのなら、それは教育の成果が正しく出たとしか言えない。・・・・・・でも、大丈夫かな。あの子たちにはまだ、人とかぼちゃの区別が付いているか…

ソードアート・オンライン プログレッシブ(2)

「・・・・・・なら、ショーダウンといくか」 あらすじ アインクラッド第二層のボスモンスターを、激闘の果てに倒した“ビーター”のキリトと、その暫定的パートナーである細剣使いアスナは、次なるフロアへの階段を上る。第三層。そこで二人を待ち構えていた…

さくら荘のペットな彼女(10.5)

滑らかで繊細なメロディ。鍵盤の上を指がしなやかに走っている。やさしくて、でも、どこか無邪気さが残っているような旋律。 波打った気持ちが落ち着いていく。意識が絡め取られていく。 曲に確かな意思を感じた。それは、伊織の意思だ。 一番に栞奈を惹き付…

ゼロから始める魔法の書

「そんな顔をするな。もしも君が人でないなら、我輩は世界が人でなしで溢れるようにと願う」 「魔女にそう願われたところでな・・・・・・」 まあ、悪い気はしない。だがそうとは口にしてやらない。 あらすじ 教会歴526年―。世界には魔女がいて『魔術』が存…

韻が織り成す召喚魔法 ―バスタ・リリッカーズ―

「ノイズを取る、このマイクバトル」 あらすじ 校則の守護神と呼ばれるカタブツ生徒会長・音川真一の前に現れた、クソ迷惑な美少女悪魔・マミラダ。 彼女と無理矢理契約を結ばされてしまった真一は、とある能力を手に入れた。 それは―。 「サタニックマイク!…

OP-TICKET GAME(2)

「この戦いはパンツのようなものなのだ。タンスにしまわれたパンツはただの布きれであり、女子のスカートと羞恥によって隠蔽された時点で価値が生じる。つまり困難が大きいほど目指すものの価値が高まる。女はそれを知っててパンツの価値を高めている。パン…

王手桂香取り!

(あゆむの動かせる全ての駒は、まだ戦いたいと言ってるで。敵玉を攻める駒も、自玉を守ってる駒も、駒台にある駒も、みんな活躍したくてうずうずしとる。その機会が失われたわけやない。だからしっかり顔を上げて先を読むんや。本当の勝負はここからやで!) …

水木しげ子さんと結ばれました

「殺すべきよ。殺した方がいい人間は殺すべき。そうでしょ。殺しなさい、迷わず」 あらすじ 今日は転校初日で、もう学校に着いていなければいけないのに、僕は今、死体を埋める穴を掘っている。そんな僕の左手の「ある存在」―それを追って振り返ると、僕以上…

@HOME(2) 妹といちゃいちゃしたらダメですか?

「悪意というのはね、踏み躙って切り裂いて叩き潰すために存在するの。私はいつもそうしてきたわ」 「じゃあ、僕もそうしよう」 「よく言ったわ。さすが私の弟にして芽々子の兄ね」 あらすじ 倉須芽々子。高校一年生、十六歳。血の繋がらない七人きょうだい…

ギフテッド

「お兄さんの心の部屋はね、誰も引き止めない代わりに、いつも空いているんだ」 あらすじ ギフテッド―それは神から与えられた頭脳を持ちながら、苦しみから逃れられない悲劇の存在を指す。世界最高峰の企業、天子峰。その幹部となるために、俺たちはある試験…

アトリウムの恋人2

「東京をマス目に分割するなんて馬鹿げてるよな」 前田は街に視線を戻した。 「現実も同じかもしれないよ。みんなはこんなマス目に管理されて生活を送っているの。ひとりにひとつマス目が与えられてね。そして、マス目を介して近づいたり離れたり、手を握っ…

アトリウムの恋人

「喫茶店の飲み物は味だけじゃないから。例えば、こんな場所で味わい深いエスプレッソなんて出されても意味がないじゃない。この汚水のような飲み物を出すからこそ、ここの客は何時間でも粘って好きなことができるんでしょ」 あらすじ とある理由により閉鎖…

俺の妹がこんなに可愛いわけがない

「……女の子と、付き合ったらさ、その……」 「うん」 「……いつからおっぱい触っていいの?」 あらすじ 「私と付き合ってください」新たな局面を迎えた恋愛模様。そして―「きょうちゃん。―おこるよ?」「貴様等、そこに並んで正座しろ!」「恋人ができたそうです…

ガンパレード・マーチ episode TWO

「ささやかな怠慢であったとしても、不運が重なると悲劇が起きます。そうなる前に、君は自らの怠慢に気づくことができた。幸運ですよ。そう、君が思っている以上に幸運なことなんですよ。だからその幸運を逃してはいけません」 あらすじ 第62戦車学校に入学…

ガンパレード・マーチ episode ONE

「その目はやめろ。その目をわたしは嫌いだ。おのれのことしか考えず、しかも他者に恨みがましくすべてを転嫁する目だ」 「君に僕の何がわかるっていうんだ!」 厚志はかっとなって叫んでいた。 「そなたのことなど知らぬ。そなたもわたしのことなど知らぬ。…

ガンパレード・マーチ 5121小隊 熊本城決戦

「そなたはおのれのことばかり思い出していたのだろう。おのれがいかに傷つき、いかに悩んだか、そんなことばかり考えているのだろう。それは楽しいことかもしれぬが、健康に悪いぞ」 あらすじ 人類の命運を賭けた幻獣との決戦―熊本城決戦の火蓋は切って落と…

ガンパレード・マーチ 5121小隊 決戦前夜

「そなたは面白い人間だな。感情と想像力が豊かだ。しかし死ぬのに覚悟もへちまもあるか。たとえいかなる状況にあろうと、死という現象が訪れるまで、生を信じ、生を厭わず、生を望んで生き続ける。それが生物というものだ」 あらすじ 突如現れた幻獣との戦…

ガンパレード・マーチ 5121小隊の日常

「忘れるな。たとえそなたが何者であろうと、そなたの友はそなたと一緒に戦い、そなたを守る。そなたの友は最高なんだぞ。ああ……つまりわたしのことだが」 あらすじ 黒い月とともに現れた幻獣との戦いが続く1999年、日本国会は徴兵年齢以前の少年を徴集する…

電波女と青春男 SF(すこしふしぎ)版

「イトコにとって宇宙はなに?」 普段より若干ながら電波の薄らいだ声色だった。真もそれを感じ取り、目を窓にやる。 寄り道してきた為か外は既に夕方に差しかかり、夕日が窓ガラスを焼いていた。日の光を背負って飛ぶ小鳥は逆光で黒く、電線に止まる鳥のす…

電波女と青春男(8)

人はそれぞれが星みたいなものだ。相手との間には距離があって、近い星、遠い星様々だけど、その近い星も、時が経つにつれて距離が開いていくときが往々にしてある。開きすぎてしまえば、俺たちはロケットでその星に行くことが、本当に困難になる。実質、不…

神様のメモ帳(6)

なんにも残っていないなんて、嘘だ。それはもう、こんなに馬鹿でひねくれて鈍感な僕にだってわかっている。 あらすじ 高校の文化祭が押し迫る晩秋、ラーメンはなまるにやってきたのは、チャイナマフィアの後継者兄妹。なんとミンさんの親戚だという。ミン父…

はたらく魔王さま!

「いいか勇者エミリア、俺は、この世界で正社員になってみせるぜ」 あらすじ 世界征服まであと一歩だった魔王サタンは、勇者に敗れ、異世界『日本』の東京・笹塚にたどり着く。そんな魔王が日本でできること。それはもちろん“世界征服”!!―ではなく、駅前のフ…

アクセル・ワールド(1) 黒雪姫の帰還

「強さは、ただ>ことじゃない……」 - 「ただ>こと。倒れてなお空を見続けること……それだけが強さの証なんだ。そうですよね……先輩」 あらすじ どんなに時代が進んでも、この世から「いじめられっ子」は無くならない。デブな中学生・ハルユキもその一人だった。…

狼と香辛料(16)

ロレンスの一人旅は、この瞬間に終わったのだ。 あらすじ 鉱物商・デバウ商会によって新貨幣が発行され、自由と希望の町となるレスコ。ロレンスはその町で、ホロと共に店を持つことを決める。しかしその矢先、ホロとロレンスの前にコルの頭陀袋を持った人物…

狼と香辛料(15)

「簡単に解決するような問題ばかりでは、人の一生はあまりにも長すぎます」 あらすじ ホロの仲間の名を冠す『ミューリ傭兵団』。彼らに会うため、ロレンスたちは鉱物商・デバウ商会が牛耳るレスコの町を訪れることになる。デバウ商会には、北の地の征服を企…