藤原祐

@HOME(2) 妹といちゃいちゃしたらダメですか?

「悪意というのはね、踏み躙って切り裂いて叩き潰すために存在するの。私はいつもそうしてきたわ」 「じゃあ、僕もそうしよう」 「よく言ったわ。さすが私の弟にして芽々子の兄ね」 あらすじ 倉須芽々子。高校一年生、十六歳。血の繋がらない七人きょうだい…

@HOME 我が家の姉は暴君です。

「私はあんたの姉なのよ。姉っていうのはね、弟を守るのが仕事なの。だから私は、あんたを守ってあげる。すべての災難から、すべての不幸から、すべての悲しみから、あんたを全身全霊で守ってあげるわ。そのためならね、私は死んだって構いやしないのよ」 あ…

アカイロ/ロマンス―少女の鞘、少女の刃

「……そんなに大事なんだ、灰原さんが。でもね、枯葉ちゃん。その娘はあなたが思ってるほど、立派な娘じゃないよ。私たちにいじめられて泣き喚いてた、弱虫なんだから」 挑発を込めた嘲りに対し、しかし―枯葉は応える。 「お前は何を言っているのだ?」 呆れ…

煉獄姫

「ならば僕は生涯を、あなたの横で過ごしましょう」 あらすじ 現世のひとつ下の階層に位置する異世界“煉獄”。そこに満ちる大気は有害であり、一方で人の意志に干渉して森羅万象へと変化する性質を持っている。瑩国第一王女であるアルテミシア―アルトは、その…

れじみる。Junk

「欠落は、あなたの分まで全部私が持っていてあげるわ。だからここで捨ててしまいなさい。過去を抱え込んでおくのはね、若者じゃなくて、大人の役目よ」 あらすじ 『虚軸』に関連した一連の事件がすべて終わり、挟間学園に平穏な日常が戻ってきた。そして今…

レジンキャストミルク(7)

何もかもが言葉にならない。 言いたいことがあり過ぎた。 言い残しておきたいことが、山ほどあった。 ―ああ、そっか。 言いたいことが山ほどあるってのは、そういうことか。 ようやく気づいた。 何だ、私。 この世界、好きだったんだ。 あらすじ 全ての【虚…

レジンキャストミルク(6)

「負ける訳にはいかないのは俺も同様だ!せっかくこの世界に生まれ落ちることができたのだ……生も死も、悲しみも苦しみも痛みもすべて喜びに変えて、俺は生きる!」 あらすじ 城島晶の父親、城島樹。 虚軸発生の原因となった『仮想観測論』を作り出したその男…

レジンキャストミルク(8)

「準備はいいか? 僕の恋人(Are you ready,my lady?)」 「万全です、私の恋人(I'm steady,my steady)―私に、愛を(Please rape me)」 あらすじ 大きな犠牲の果て、森町芹菜と敷戸良司への接触に成功する晶たち。しかし、変わり果ててしまった芹菜を前に、晶は…

れじみる。

心を通わせるという行為は、決して一方通行ではなく。 だから、たとえ一方が見付けられなくても、もう一方が見付けられさえすれば―再び。 あらすじ 「怖かったら手を握ってもいいですよ?」 「握らなくていいっ!」 休日の遊園地。高校一年生の城島硝子は、表…

レジンキャストミルク(4)

こんな娘が私の友達だったんだ。 こんなにも強く、こんなにも立派な娘が、私のことを友達だと思ってくれていたのだ。 あらすじ 二年前。それは舞鶴蜜がまだ、速見蜜という名前だった頃。 ひとりぼっちだった彼女は、直川君子と出会った。無邪気で朗らかな君…

レジンキャストミルク(3)

「世界はそれほど複雑でもないわよ」 「わかりました。そういうことにしておきましょう。しかし……世界はあなたの考えるほど単純でもありませんよ。少なくとも、私の演算ですべてを計算できるほどには」 「近視的な考え方ね」 「いえ、見解の相違です」 あら…

レジンキャストミルク(5)

僕らの、 虚界渦(アンダーゲート)が―開く。 あらすじ 夏休みが終わり、二学期。 束の間の平穏を取り戻した晶たちの前に、双子の転校生がやってきた。何故か晶に妙に懐いてくるふたりの出現は、硝子や芹菜に波紋を投げ掛けていく。 しかしそんな中、突如とし…

レジンキャストミルク(2)

「過去は壊れない。でも、未来は壊れるかもしれない。だから、急がなくちゃ」 あらすじ 晶と硝子が【無限回廊(エターナル・アイドル)】の侵蝕を退けて一カ月。晶は幼馴染みの森町芹菜たちと、硝子はクラスメイトの友人たちと、それぞれ平穏な日常を送ってい…

レジンキャストミルク

「準備はいいか?(Are you ready?)所有物(my lady?)」 「万全です、(I'm steady, )わたしの主人(my steady)―引き摺り出して(Please rape me.)」 あらすじ 【全一(オール・イン・ワン)】―城島硝子。 【有識分体(分裂病)】―柿原里緒。 【壊れた万華鏡(デイレイ…