れじみる。

心を通わせるという行為は、決して一方通行ではなく。
だから、たとえ一方が見付けられなくても、もう一方が見付けられさえすれば―再び。

あらすじ

「怖かったら手を握ってもいいですよ?」
「握らなくていいっ!」
休日の遊園地。高校一年生の城島硝子は、表向きは従兄弟で先輩の晶と初々しくデートの真っ最中。しかしそこには、もうひと組のアブノーマルなカップルが来ていて…!?
他にも、直情少女とのお弁当対決、水着だらけのドタバタ海水浴、しんみり夏祭り、ネガティブ保健教師のとぼけた日常など、「電撃hp」に連載されて大好評を博したコメディ『レジンキャストミルクフラグメント』が、書き下ろし&おまけページを加えてついに文庫化。
ちょっぴりワケありな不思議少女とその仲間たちが送る抱腹絶倒な日々。

感想
本編ともうまく絡ませた良質な短編集。
こういった短編だと読んでて安心しますね。

・オープニング&エンディング
硝子の心の成長が感じ取れる感じがすごく良かったです。短編の締め方として素敵。

・1話「デート DE デート DE 遊園地」
特殊カップル二人がすれ違いつつ、出会いつつ…。こういった毎日の積み重ねが硝子の心の成長に繋がってるんだなあ、と考えと感慨深い。

・2話「ドキドキ☆お弁当WARS」
今巻の短編で一番好きだった話。笑えてちょっと泣ける。蜜の料理とか、蜜の君子への感情とか、硝子がプリンが好きな理由とか。良くできてるよなあ。

・3話「夏祭りセンチメンタル」
ちょっとしんみりな一話。里緒に対する救いの話でもあるかも。『ぶつもり』には笑わせて頂きました。

・4話「ナツヤスミ・パニック!」
水着回。ベタながら、きちんと本編に繋げてるのは見事。

・5話「保健教師のいけない休日」
なんという無駄なオチ。イラスト書きたかっただけちゃうんかとw

以上。
本編に上手につながっている短編は楽しんで読めます。