ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン(2)



「僕にしたって、彼らにはずいぶんと殺させてきた。かぼちゃに包丁を入れるような手際で人を刺せるようになったのなら、それは教育の成果が正しく出たとしか言えない。・・・・・・でも、大丈夫かな。あの子たちにはまだ、人とかぼちゃの区別が付いているかな?」

あらすじ

より多くの実戦経験を積むため、北域へと遠征することになる帝国騎士イクタたち。
目指すは、カトヴァーナ帝国九百年の歴史において、一度も外敵の侵入を許したことのない大アラファトラ山脈に
守られた軍事拠点、北域鎮台。野盗の相手と山岳民族「シナーク族」の監視以外は総じて暇な部署だと噂される、
帝国最北の基地だった。
しかし、どこか訓練気分の彼らを待ち受けていたものは、想像以上に過酷で壮絶な――そう、本物の戦場だった……。
話題の本格派ファンタジー戦記、待望の第2巻が登場! 巨大帝国の運命を握るイクタ准尉、その瞳に映るものは!?


感想
恐ろしく濃厚な一冊。皇国の守護者銀河英雄伝説に影響を受けて書かれているのでしょうが、さしずめライトノベル皇国の守護者といったところ。
戦場の中容赦なく死傷者は発生しますし、”完璧ではない”主人公が決断した結果で、大事な人が死んでしまうこともある。
ライトノベルの戦記モノとしては百点満点でしょう。主人公だけではなくマシューやレミオンをしっかりと書いているところも素敵です。
今回は本当に密度が濃く、普通のラノベ5冊分ぐらい楽しんだ気がします。
次にも期待。


読んだ後聞いた曲(なんとなく作品に合うと思った曲を紹介)