越前魔太郎

魔界探偵冥王星O―デッドドールのダブルD

才能ってそういうもんだろ。なんとなくやれるけどどうやってるか判んないし、なんでできるのかも判んないし、どこまでできるのかも判んないもんだろ。 あらすじ 「“冥王星O”。“吸血鬼”の一人娘を保護してもらいたい」 魔界探偵の俺に下される指令は、いつも…

魔界探偵冥王星O―トイボックスのT

わたしたちを操っているものがあるというなら、それは愛だ。 あらすじ 目を覚ました。巨大な籠の中で。扉には、大きな南京錠が二つ。わたし、閉じこめられてるのか。赤ちゃん用のおもちゃに囲まれて、籠の隅には、仮面をかぶった大男がいた。…これなに?それ…

魔界探偵冥王星O ジャンクションのJ

不自然で、卑俗で、不誠実で、利己的な、人間たちの愛。 けれど、それでいいのだ。人の気持ちというのは、あくまで脳内で起こっている化学的な現象であって、本当だったり嘘だったりするものではないのだ。 あらすじ 俺は今、無意味な物語を拾い、読みながら…

魔界探偵冥王星O ペインのP

正論は正しいけれど、それを言う人間まで正しいわけではない。 あらすじ 金星堂。そう呼ばれる建物には、二人の姉妹が住んでいる。姉の名は、小金井明日葉。妹の名は、小金井今宵。彼女らは、ペイン――『痛み』を余剰に得、そして失った。痛みを余剰に得た姉…

魔界探偵冥王星O ホーマーのH

確実なのは、死がすぐそこならば、生涯で初めてにして最後、完璧な嘘をつける。たとえば、死にたい。たとえば、生きたい。お前との約束、果たしたいとは思っていたんだ。ずっと愛していた。そんなことも言える。どうして完璧かといえば、嘘だろうとなんだろ…

魔界探偵冥王星O―ウォーキングのW

ぼくの中にある言葉では表せないけど、ワルの言いたいこと、やりたいことはなんとなく伝わってきた。説明できないのがもどかしくて、胸がつまる。それは何年も前に死んだけれど親しかった人のお墓まいりに行くときや、もう取りこわされてしまったお店があっ…

魔界探偵 冥王星O ヴァイオリンのV

「きみは、わかってないな。神ってやつが、ほんとうにいるのかどうか、私にはわからないし、興味はないが、そいつは、愛を利用しているだけだとおもうね。つまり、たんなるペテン師だ」 あらすじ “冥王星O”と名乗る男が、世界の秘密を語る…。 「なぁ、この世…