魔界探偵冥王星O ペインのP




正論は正しいけれど、それを言う人間まで正しいわけではない。

あらすじ

金星堂。そう呼ばれる建物には、二人の姉妹が住んでいる。姉の名は、小金井明日葉。妹の名は、小金井今宵。彼女らは、ペイン――『痛み』を余剰に得、そして失った。痛みを余剰に得た姉・明日葉は、敵を貫く意志を持った。痛みを失った妹・今宵は、全てを受け入れる心を持った。
姉妹が住む街は、【寓話】にまつわる怪事件が後を絶たない。事件の根底には、必ず【彼ら】がいる。食物連鎖で人間の上に立ち、人間を食い物にする【彼ら】が。姉妹と【彼ら】の交わるこの物語に、【冥王星】の救いはない。ただ『痛み』を使って、敵を討つのだ。

感想
これって本当に冥王星O?って疑いたくなるぐらい他作と雰囲気が違う。一言で言えば、ラノベ的。
電撃文庫で出た正真正銘のラノベウォーキングのW』よりよっぽどラノベ冥王星Oの軽薄さとか、【彼ら】のヌルさとかが気になった。普通の美少女バトル物っぽいのが残念。主人公も理想の主人公を形にしたような主人公で、嫌いです。
だがしかし。
4章からプロローグ、エピローグに至る流れは今までの冥王星Oの中で一番素晴らしかったです。エピローグから始まっている意味に気づいたときは声をあげました。見事。ただ、1,2,3章が苦痛だったので、相殺。