ラプンツェルの翼(2)




「人間は―心を痛めるのが上手いからね」
ジェシカが水をすくいながら言った。
「心を痛めて悲しむの。その次に心を痛める元凶に対して怒るの。そして、正義のために怒る自分を見て喜び満足する。きっと、揺らし続けてないといけないんだと思う。感情って水みたいなものだから、揺らさないと凍っちゃう」

あらすじ

「―ずっとそばにいればいいのよ」
平穏な生活は唐突に終わりを告げる。奈々が目を覚ました時、見知らぬ場所で一人、全裸で鎖に繋がれていた。
喧嘩しながらもいつも隣で見守っていた遼一から無理やり引き離され、自分と似たような境遇の四人の少女と対峙する奈々。
彼女たちは奈々と同じく、プログラムに落第した面々だった。
五人の少女が閉じ込められた部屋にあったのは、五つの剣と四つしかない出口。
それは、生き残りをかけた密室ゲームの始まりでもあった。
遼一を想う奈々と、奈々が残した言葉を噛みしめる遼一。そして彼は―。ノンストップゲームストーリー第二幕。

感想
途中途中で挿入される遼一と菜々の日常がよかった。なんか癒される。土橋さんってゲーム小説ばっかり書いてるけど、ラブコメでも全然いけるな。
きっと人の本質を抉るよーな恐ろしくドロドロしたラブコメになるだろーけど。
今回は複数ゲームがあったけど、どのゲームも面白かったです。不満点があるなら遼一があんまりゲームに関わってないところか。