皇国の守護者(4) 壙穴の城塞



「なにをしている?急げ、戦争だ」

あらすじ

北領を制圧したユーリア殿下率いる帝国軍は龍口湾上陸を果たし、皇国本土への侵攻を開始する。
これに抗すべく皇国軍は、陸軍剣虎兵少佐・新城直衛を未完の要塞“六芒郭”の臨時防御司令に任命。
大地を覆う帝国東方鎮定軍二十七万に篭城戦を挑む新城支隊九千の闘いは!?
戦姫と戦鬼の激突、ついに決着!!書き下ろし短篇「新城支隊」を収録。


感想
新城率いる支隊の防衛戦。最初は圧倒的な火力で有利に事を進めていた新城ですが、やがて現れたユーリアの想像を超える量の爆撃に追い詰められてます、そして・・・
今回の4巻で文庫版は最新刊です(2014年3月現在)。
5巻の発売は5月なので悶々とすごさなければなりません・・・。
なんで自分のメモ用に登場人物紹介でも。
今後重要そうだけど忘れそうな人物だけとりあえず。
もろネタバレありなので注意。


・藤森大尉

「火力が潰されたあとが本戦だぞ。尽きぬ砲撃、圧倒的な敵。瓦礫から瓦礫を伝って昼夜の別なく戦いつづける。友軍の支援は皆無。どうだ」
「あなたが関わる戦は、どうしていつもそうなるんですかね」藤森はにやりとした。

新城が性格が合わないとしながらも起用している参謀。なんとなく僕の中では藤原啓治ボイスで再生されます。


・丸枝中尉

しかしかれは走り続けた。泣きべそをかきながら飯を届けた。これがかれにとっての戦争であった。不思議な変化もあった。そんなかれを見ても莫迦にしたり、蔑んだりする者が一人もいないのだった。それどころか、おおっぴらにその勇気を称えられることすらあった。
丸枝はその理由を理解できなかった。理解できないままに走り続けた。

食料を運ぶ部隊の指揮者。常にオドオドして、戦闘が始まると情けなく失禁したりしますが、泣きながら兵を指揮し、確実に飯を届けていきます。
たとえ爆撃が続く中でも、兵たちが正気を疑うほどに。新城も彼を気にかけているようです。


・塩野大尉

「どうです?騎兵一個中隊、お買いあげになりませんか?今なら、お安くしときます」

一個中隊引き連れて新城の部隊に合流した男。戦馴れしてるみたいで、新城のもとでならうまく戦えそうだとか考えてるみたいです。


・天霧冴香

「損害を確認してこい。予備隊の位置も。五寸やる」
「しかしお怪我が」冴香は言いかけた。
「僕はもう命令した」新城は凶悪な目つきで言った。

新城の個人副官です。両性具有者。最初は彼女をどう扱っていいか戸惑う新城でしたが、4巻では男女の仲になりました。


・草浪中佐

「諸君とわたしの見解はまったく一致していることになるな」

新城を嫌う守原に仕える男ですが、新城を気に入っており、たびたび彼に忠告したりします。
彼自身は守原をあまり好いていないようです。要塞で孤立しかけている新城を救うため裏で彼に増援を送ります。



帝国にも忘れそうな人何人かいるけどとりあえずこんなところで。
5巻が楽しみだなあ。


読んだ後聞いた曲(なんとなく作品に合うと思った曲を紹介)