演じられたタイムトラベル


メンバーは最後の時間で、人間関係を修復することを放棄した。日常で培った関係は崩壊したのだ。いや、元々この関係が真実だったのかもしれない。上っ面で張りぼての関係だった。そして、このような密室の中で真実が見えたにすぎない・・・・・・。

あらすじ

大学生の朝倉僚は、目を覚ますと知らない場所に閉じ込められていた。ずきずきと痛む頭、はっきりとしない直前の記憶、首に巻かれた無骨なワイヤー。そして、その場所には“ある共通点”を持つ人間たちが集められていた。
かつて制作の頓挫したゲームアプリ【SOD】――その開発者たちが一堂に集められ、ゲームのプレイヤーを“演じる”ことを命じられる。
矛盾を起こせば死――記憶だけを頼りに“抜け落ちた時間のイベントを補完する”、決死の舞台が幕を開ける!
土橋真二郎のMW文庫デビュー作『殺戮ゲームの館』に連なる《密室》シリーズ第2弾!

感想
まさかの殺戮ゲームの館の続編。とは言うものの関わりはほとんどなくて、おまけ程度。
これからはこの密室シリーズでいくんだろうか。土橋さんの作品はいつだって密室ですけど・・・。
今回は今までと違ってなんだかラストが爽やかだった。だいたいいつも戦いは続く・・・的な終わり方なので驚き。タイムトラベル設定はかなり過酷で緊張感がありました。
最後のラスト一時間はかなり見所。