変態王子と笑わない猫。




「先輩がしゃべっている、そのごった煮になった言葉が、本当の気持ちなのではないですか。人間の気持ちは割りきれないこともあるんです。本音も建前も一緒にして、自分の言葉に導かれるがままに行動してみたらいいですよ」

あらすじ

横寺陽人は頭の中身が煩悩まみれな高校二年生。ひょんなことで“笑わない猫像”に祈ったら、心で思ったことがいつでもどこでも垂れ流しになってしまった! 人生の大ピンチを救ってくれたのは、クールでキュートな無表情娘、筒隠月子――「頭の先から尻尾の終わりまで撫でまわしたくなる感じの子だなあ」「変態さんですね」「ち、違っ、褒め言葉の一種だよ!?」「裁判沙汰の多そうな変態さんですね」「!!??」とにもかくにも猫像のせいで喪われた本音と建前を奪還しようと、ふたりは協力してアニマル喫茶に行ったり水着を買いに行ったりお嬢様のペットになったり――ん?第6回新人賞<最優秀賞>受賞、爽やか変態×冷ややか少女の青春迷走ラブコメ

感想
MF新人賞、最優秀賞受賞作。変態王子って響きが素敵だと思います。そんな本作。
強烈、強力、個性的なヒロインの魅力を存分に書ききってて素晴らしい。本音を失った月子。鋼鉄の王、お嬢様小豆。そして建前を失いエロを増幅された主人公。彼らの織り成すハチャメチャドタバタが非常に楽しめました。しかし月子と小豆がかわいすぎて主人公が憎い。