猫物語(白)




「羽川ちゃん。人は嫌なことがあったらどんどん逃げていいんだけれど、目を逸らしているだけじゃ、逃げたことにはならないんだよ。きみが現状をよしとしている限り、外からは手出しができないんだから―」

あらすじ

君がため、産み落とされたバケモノだ。
完全無欠の委員長、羽川翼は二学期の初日、一頭の虎に、睨まれた―。
それは空しい独白で、届く宛のない告白…
<物語>シリーズは今、予測不能の新章に突入する!

感想

何でもはしらないけれど、阿良々木くんのことは知っていた。

もうこのキャッチコピーから素敵だよね。そんな感じの猫物語(白)です。
今回は今までの阿良々木くん視点とは変わって、羽川視点。羽川の赤裸々な内面が語られます。てゆーかはたから見ると(読むと?)阿良々木くんってめちゃくちゃかっこいいよね。彼の視点から見るとただの変態なのに。そりゃー女の子にもてるわけだよ。
それと今回の話は偽物語では失われていた西尾維新らしさが戻っていた気がする。阿良々木くんの親の存在や、すべてを知っている女性、臥煙の登場など。
特に羽川の

「何でもは知らないわよ、知ってることだけ」

に対応するかのような

「私は何でも知っている」

と断言する臥煙の登場は熱かった。今回はあっさり気味だったけど、そのうち彼女が阿良々木くんや羽川と対立するんでしょうか。
とても楽しみです。