夏川草介

神様のカルテ(2)

「貴君の年齢で夢なんぞ見つからなくて当たり前だ。『やりたいことを見つけてそこに打ち込んでいくのが人生だ』などということ自体が、ただの幻想なのだから。世の中はそんなに都合よくできてはいない」 身も蓋もないことを言う。 「だいたい、そんなに目の…

神様のカルテ

笑う者あらば笑うがいい。不器用な我々は、こうやってわずかずつでも前進していくのである。 あらすじ 栗原一止は信州の小さな病院で働く、悲しむことが苦手な内科医である。ここでは常に医師が不足している。 専門ではない分野の診療をするのも日常茶飯事な…