正義のミカタ 〜I'm a loser〜




僕はただの弱虫でいい。おまえなんかに何がわかるよ。そう言われる強者であるくらいなら、亮太なら、きっとわかってくれるって。そう言ってもらえる弱虫のままでいたかった。

あらすじ

僕、蓮見亮太18歳。高校時代まで筋金入りのいじめられっ子。
一念発起して大学を受験し、やっと通称スカ大に合格。
晴れてキャンパスライフを満喫できるはずが、いじめの主犯まで入学していた。
ひょんなことから「正義の味方研究部」に入部。僕は、元いじめられっ子のプライドに賭けて、事件に関わっていく。
かっこ悪くたっていい、自分らしく生きたい。そう願う、すべての人に贈る傑作青春小説。


感想
貪るように読んでしまった。恐ろしき徹夜本、全P486という分厚さで一度も立ち止まらず読みきったのは初めてかもしれない。前半は良質な青春小説。後半は正義についての深い掘り下げ。最後まで読むと、題名や副題の意味がしっくりわかる。蒲原さんの過去告白シーンと父親が決意するシーンが特に好きだな。
正義が完璧ではないってだけじゃなくて、それを知って活動している正義の味方研究部自体もただしい訳じゃないって道を示しているのがすごいと思う。最後の主人公の決断とその後の展開は熱かったし、深かった。
それに、いじめられっ子が頑張る話って好きだなー。
ラブファイト』の映画版とか。原作はちょっと苦手だけど。
蒲原さんとその後どうなったかとかも気になる。続編読みたいなー。